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History

時代とともに、歴史を創り続けてきた
明星電気のテクノロジー。

1938年の創立以来、明星電気はさまざまな分野で時代を象徴する歴史の一端を担ってきました。日本の気象観測の歴史、宇宙開発の歴史。そこには、いつも明星電気の技術があります。私たちはこれからも独自の技術力と革新的な製品・システムの開発を通じて、国内外のプロジェクトに参画し、新たな時代を築き上げてまいります。

1930年代

1939
明星電気初のラジオゾンデ開発

ラジオゾンデ1,000個を受注。
測雲ゾンデ、測風ゾンデ、三式温湿ゾンデの製作を行いました。

1940年代

1948
ラジオゾンデを中央気象台へ納入

当時としては画期的なデジタル方式の
「CMO-S48B型符号式ラジオゾンデ」を開発。
中央気象台へ納入するとともに
「ゾンデの明星」と呼ばれる時代を築きました。

1950年製 CMO-S49B型符号式ラジオゾンデ

1950年製 CMO-S49B型符号式ラジオゾンデ

1950年代

1952
気象ロボット、中央気象台に納入

それまでの測候所での雨量観測から、無線技術を利用した
無人観測を実現。平地とは大きく異なる山岳地域の雨量観測が可能となりました。

1955
日本初ロケット搭載機器

日本初のロケット搭載電子装置としてテレメータ送信装置を開発。
FM-FMテレメータを搭載した「ベビーTロケット」の打ち上げが成功し、我が国初のロケット搭載機器のメーカーとなりました。

「ベビーT」ロケット映像資料:宇宙科学研究所 ビデオシリーズより

ベビーTロケット
映像資料:宇宙科学研究所 ビデオシリーズより

1960年代

1964
ロケットゾンデの開発

超高層気象観測(高度60km~地上)を行うロケットゾンデを開発。
岩手県三陸町綾里(現大船渡市)の気象ロケット観測所で観測を開始。
2001年3月の観測終了までの間に1,119機の打ち上げを行いました。

1969
南極観測第11次越冬隊に参加

南極でのロケット/バルーンによるオーロラ観測を中心に活躍。
1985年の南極でのロケット実験終了までの16年間にわたり、
すべてのオーロラ実験に参加し続けました。

南極観測越冬隊による大気球でのオーロラ観測

南極観測越冬隊による大気球でのオーロラ観測

1970年代

1974
気象庁に「アメダス」納入

わかりやすいネーミングでも話題を呼んだ「アメダス」。
雨量、風向、風速、温度、日照を無人で観測するステーションを開発し、全国に展開しました。

画像未定

アメダス

1980年代

1982
超長基線電波干渉計受信装置「VLBI」

電波望遠鏡で天体の電波源を観測し超広域測量する「VLBI」の開発に貢献。
精度の高さから年間10cm程度とされるプレート運動の検出も可能となり、地震予知の分野等に大きく役立っています。

超長基線電波干渉計受信装置「VLBI」

超長基線電波干渉計受信装置「VLBI」

1983
NASAスペースシャトル搭載

スペースシャトルを使用した日本初の人工オーロラ実験(SEPAC) 向けに宇宙環境計測に必要なフォトメータ、ラングミュアプローブ、フローティングプローブ波動観測装置、電離真空計、MPD(マグネット・プラズマ・ダイナミックス)、中性ガスプルーム制御装置を搭載しました。

超長基線電波干渉計受信装置「VLBI」

超長基線電波干渉計受信装置「VLBI」

1990年代

1991
計測震度計、気象庁に納入

世界初の震度計測装置を実現。震度計測は体感による観測から大きな進歩を遂げました。また、通信回線で素早い情報収集を行うとともに、テレビ等でも地震直後に震度情報が流れる等、地震災害の初動体制の確立に貢献しています。

計測震度計

計測震度計

1994
津波地震観測装置、気象庁に納入

日本海中部地震や北海道南西沖地震(奥尻地震)等の津波災害の教訓から、津波を起こす地震をいち早く検知する目的で、全国182個所に当社の津波地震観測装置が整備されました。
24時間常時全国の地震を監視することができ、地震後、約3分での津波予報が可能になりました。

計測震度計

計測震度計

2000年代

2000
新空港気象システム「AMOS」

空港に配備されるAMOSは、空港内の気象状態を監視し、その情報を航空局、航空会社に提供しています。 航空機の安全な運行のために欠くことのできない気象観測を行っています。
※AMOS:Airport Meteorological Observing System

羽田空港の「AMOS」視程計

羽田空港の「AMOS」視程計

2003
蛍光X線観測装置、「はやぶさ」搭載

「はやぶさ」には当社の開発した小惑星表面の元素組成を測定する蛍光X線観測装置が搭載されています。
この装置は、地表の岩石等が放射する固有の蛍光X線を測定することで、 元素の種類を特定しています。

羽田空港の「AMOS」視程計

羽田空港の「AMOS」視程計

「はやぶさ」を載せて飛び立つM-Vロケット5号機

「はやぶさ」を載せて飛び立つM-Vロケット5号機
写真提供:宇宙科学研究所

2005
「早期地震警報システム」

鉄道総合技術研究所と気象庁の共同開発による、早期地震諸元推定アルゴリズムを搭載した「早期警報用地震計」。
その地震計を応用した「早期地震警報システム」は揺れる前に列車を停止させるなど鉄道運行の安全性向上に貢献し、その高度な技術はJR各社、気象庁に採用されています。

2007
月周回衛星「かぐや」

月周回軌道上観測と、月探査の技術開発を目的とする「かぐや」に搭載された15種類の観測機器のうち、明星電気はハイビジョンカメラなど8種類を担当。
月の起源と進化の解明に貢献しました。

2010年代

2012
超小型衛星「WE WISH」

10月、当社初の超小型衛星「WE WISH」が国際宇宙ステーションから宇宙に放出され、その後順調に地球を周回し、158日間運用されました。

超小型衛星「WE WISH」

超小型衛星「WE WISH」

2014
GPSラジオゾンデiMS-100

小型・軽量化を実現したGPSラジオゾンデ「iMS-100」の販売を開始しました。安全性、運用コスト、環境負荷を大幅に改善しました。

超小型衛星「WE WISH」

超小型衛星「WE WISH」

POTEKA

POTEKA

2014
「はやぶさ2」、近赤外分光計・分離カメラなど搭載

「はやぶさ2」には、反射した赤外線を捉え、そこに含まれる物質を特定する「近赤外分光計」、衝突実験の状況を撮影する「分離カメラ(デジタル部)」などを搭載しています。「はやぶさ2」は2020年に地球へ帰還予定です。

2015
POTEKA情報提供サービス開始

気象情報提供サービスを開始しました。POTEKAの観測情報により、ゲリラ豪雨や突風、竜巻などの急激な変化をいち早く検知し、迅速な避難行動などを可能にすることが期待できます。

POTEKA

POTEKA

2019
ラジオゾンデRS-11G、GRUAN※認証を受ける

GRUAN年次会議ICM-11で、当社製GPSラジオゾンデRS-11Gおよびそのデータ処理(GRUAN Data Product)に対する認証書(世界で2例目)が交付されました。
※GRUAN:気候変動を監視するための高精度な高層気象観測網の構築推進を図る国際機関

GRUAN
2020年代

2022
当社2例目、ラジオゾンデiMS-100、GRUAN※認証を受ける

GRUAN年次会議ICM-14で、当社製GPSラジオゾンデiMS-100およびそのデータ処理(GRUAN Data Product)に対する認証書(世界で2例目)が交付されました。
※GRUAN:気候変動を監視するための高精度な高層気象観測網の構築推進を図る国際機関

GRUAN
GRUAN

2024
小型月着陸実証機(SLIM)
月面着陸成功に当社開発機器が貢献

小型月着陸実証機(SLIM)搭載の3機器を当社が担当しました。
世界初のピンポイント着陸に「航法カメラ」が貢献し、「マルチバンド分光カメラ」が月表面に露出している岩石の組成を決定するための観測を行いました。

1938 東京市蒲田区(現 : 東京都大田区)下丸子に資本金 30 万円で合名会社東洋無線電機製作所を設立
1939 社名を明星電気株式会社と改称
ラジオゾンデの製造販売開始
1945 空襲により工場を焼失、群馬県伊勢崎市に本社・工場を移転
1946 東京都大森区(現:大田区)南馬込に本社を移転
1948 中央気象台に符号式ラジオゾンデ受信機を納入
1952 中央気象台にロボット気象計を納入
1953 日本電信電話公社の共電式交換機の指定メーカーとなる
1955 東京大学生産技術研究所にロケットテレメータを納入
1956 スイスバイエルンで行われた国際ゾンデ比較試験で最優秀の成績をおさめる
1957 東京都中央区銀座に本社を移転
1962 株式を東京証券取引所市場第二部に上場
1964 茨城県守谷町(現 : 守谷市)に守谷工場を建設
IGY(国際地球観測年)に参加
1965 日本電信電話公社にボタン電話装置を納入
1966 東京大学航空宇宙研究所に人工衛星追跡装置を納入
日本電信電話公社にRC形自動式構内交換機を納入
1967 東京都文京区小石川に本社を移転
1968 群馬県伊勢崎市に伊勢崎新工場を建設
1969 南極観測第11次越冬隊に参加
気象庁に船舶用エコーゾンデ観測装置を納入
1970 日本初の人工衛星「おおすみ」にアンテナ/方向性結合器搭載
1973 気象庁に沿岸防災用テレメータ装置を納入
日本電信電話公社にホームテレホンを納入
1974 気象庁に軌道気象衛星受信装置を納入
気象庁に地域気象観測システム(アメダス)を納入
日本電信電話公社にプッシュ式ボタン電話機を納入
1976 気象庁に有線ロボット気象計を納入
1978 千葉県に海象気象自動観測装置を納入
1981 国際協力事業団に地震テレメータを納入
1982 国土地理院に超長基線電波干渉計受信装置(VLBI)を納入
1983 日本電信電話公社にEP-I0形電子交換機を納入
1985 NTT(旧日本電信電話公社)にビジネスホンスーパーEシリーズを納入
1986 伊豆大島に地震テレメータを設置
1987 トルコ共和国に航空気象観測装置システムを納入
1988 羽田空港に地震観測装置を納入
1990 沖縄県那覇市水道局に水道管理システムを納入
1991 気象庁、NHKに計測震度計を納入、アメダス全国展開を開始
1992 ISY(国際宇宙観測年)に参加
1994 気象庁に津波地震観測装置を納入
ISO9001の認証を取得
1995 気象庁にJMA-95型地上気象観測装置を納入
アステルグループにPHS公衆基地局を納入
1996 震度7対応の計測震度計を納入
1999 気象庁に量的津波処理システムを納入
2000 気象庁に新空港気象観測システム(AMOS)を納入
2001 ISO14001の認証を取得
2002 民生部品・コンポーネント実証衛星「つばさ(MDS-1)」に宇宙環境計測装置を搭載
小型実証衛星「マイクロラブサット 1 号機」に技術データ取得装置を搭載
2003 気象庁にナウキャスト機能付き地震観測装置を納入
2004 地震情報防災システムを発売
2005 守谷工場を伊勢崎工場に統合 ISO9001の認証も統合化(現在の登録証
2006 気象庁にラジオゾンデ自動放球システム(ARS)を納入
2007 月周回衛星「かぐや」にハイビジョンカメラを含む8機器を搭載
2009 国際宇宙ステーションに「宇宙環境計測装置」と「全天X線観測装置」を搭載
2010 「はやぶさ」帰還:搭載した蛍光X線分光装置が活躍
2012 東日本大震災の復興に、静止気象衛星システム通報局(DCP)424ヶ所気象庁に納入
米国サウスウエスト・リサーチ・インストチュート社(SwRI)との技術提携
株式会社IHIと資本・業務提携 IHIグループの一員へ
超小型衛星「WE WISH」の放出・成功(2013年大気圏突入)
2013 地域稠密観測「伊勢崎市POTEKAプロジェクト」立ち上げ
群馬県伊勢崎市に本社を移転
東京都江東区豊洲(豊洲IHIビル)に東京事業所を移転
2014 世界最小・最軽量のラジオゾンデiMS-100販売開始
小惑星探査機「はやぶさ2」に近赤外分光計と分離カメラ搭載
2015 POTEKA気象情報サービス開始
2016 ジオスペース探査衛星「あらせ」に7機器の観測装置を搭載
2019 ラジオゾンデ RS-11G が GRUAN(気候変動を監視するための高層観測網の設置推進を図る国際機関)から認証を受ける
「はやぶさ 2」搭載の近赤外分光計がリュウグウの含水鉱物を発見・分離カメラによる衝突実験の撮影に成功
2020 世界で初めて宇宙機間の無線 LAN 伝送軌道上実証 (WLD) に成功:開発機器が貢献
2021 株式会社IHIの完全子会社となる
2022 ラジオゾンデiMS-100がGRUAN(気候変動を監視するための高層観測網の設置推進を図る国際機関)から認証を受ける
2023 株式会社IHIインフラ建設に当社の水管理事業を統合
支店・サービス拠点を東京事業所と西日本支店の2拠点に再編
2024 小型月着陸実証機(SLIM)
月面着陸成功に当社開発機器が貢献