H-IIAロケットの最終号機となる50号機が、2025年6月29日1時33分03秒(日本標準時)に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)種子島宇宙センターから打上げられ、搭載した観測衛星GOSAT-GWを正常に分離したことが確認されました。
本ロケットの打上げをもって、日本の基幹ロケットであるH-IIAロケットはその役目を終え退役となります。
開発を主導されたJAXA、プライムコントラクタとして機体開発を取りまとめられ、2007年から打上げ事業を担われた三菱重工業株式会社をはじめ、関係された多くの皆様に深い謝意を表します。
2009年以降、H-II(A・B)ロケットには当社が開発・製造した画像圧縮伝送装置、ロケット搭載カメラ、照明装置が搭載されております。ロケット打上げ時の上空の気象を確認するため、高層気象観測技術者を射場に派遣してラジオゾンデによる観測も担当しております。またIHIグループとしても、ロケットエンジン用ターボポンプ、固体ロケットブースタ(SRB-A)等を担当しており、高い技術力と信頼性を有するこれらの製品は日本の宇宙開発を支える重要な役割を果たしてきました。
IHIグループは、170年にわたり、様々な分野で、技術をもって社会の発展に貢献してまいりました。これからも、われわれのコア技術である「推力」を中核として、宇宙分野のフロンティアを開拓するとともに、我が国の安全保障に貢献し、社会の根幹を支える企業として取り組んでまいります。